高血圧のお薬

高血圧治療の目標は一日を通して確実に血圧を下げることです。これによって高い血圧が血管や臓器を傷めるのを防ぎ、また高血圧によってもたらされた身体への悪い影響を良い方へ戻すことがある程度期待できます。作用時間の短いお薬は確かに一時的な効果は高いのですが薬の効果が切れると返って血圧が上がってしまうこともあり最近のお薬は何れも作用時間の長いお薬になってきています。また作用時間の長いお薬ですとものによっては一日一回服用するだけで済むものもあり飲み忘れを防ぎ薬に縛られない生活が可能なものも出てきています。

高血圧のお薬には『利尿剤(尿に余分な水分や塩分を出す)』、『カルシウムチャンネルブロッカー(血管の緊張をゆるめ心臓の働きすぎをおさえる)』、『RAS系抑制薬(レニン-アンギオテンシン系と呼ばれる塩をため込み血圧を維持する仕組みに作用して効く)』、『β-ブロッカー(心臓を穏やかにする)』などの種類があり高血圧の原因と合併症(高血圧の他にある病気)などを勘案して使う薬が選ばれます。一種類のお薬と食事・運動療法だけでは十分血圧がコントロール出来ず、二種類、三種類、四種類のお薬を併用する必要が有る場合も少なくありません。このため最近では二種類の血圧のお薬を一剤にまとめた『配合剤』と呼ばれるタイプのお薬も数多く発売されるようになってきました。、

うえひら内科・ペインクリニック © Atsushi Uehira